書籍紹介

Works

女子割礼 因習に呪縛される女性の性と人権

明石書店

Fran P. Hosken 著

鳥居 千代香 訳

割礼とは女性性器切除、陰部封鎖のことである。現在ではFemale Genital Mutilation(女性性器切除)の頭文字をとった略語FGMが一般的に使われている。女性外性器の一部あるいは全部を切除し、切除してから外性器を縫合わす施術。国連機関によれば2021年でもアフリカをはじめ世界30カ国以上で2億人以上の女児・女性がこの慣習の犠牲になっていると推測されている。アメリア人女性フラン P. ホスケン(Fran  P. Hosken)さんに手紙を出すと、過酷な因習の実態を始めて明かす衝撃の『ホスケン・レポート』が送られてきた。国別に詳細に報告され327ページにもなるため、本書では女子割礼の仕方が一番過酷なスーダンとこの因習が残る国々の中で私が一番よく知っているエジプトを取り上げた。(1993年出版)