神はナイルに死す
三一書房
鳥居千代香 訳
ナワル・エル・サーダウィが宗教による支配を命がけで告発した本。エジプトの農婦ザケヤの憤怒は、権力者を殺害し、神をも葬った。あらゆる抑圧に対する怒りは彼女の頭脳によって村長と神を結びつけた瞬間に爆発した。村長を殺すことが神を葬ることだと。サーダウィは、「すべての宗教が男性のつくったものであり、すべての制度が男性から見た価値観に支配されている」といっている。本書は権力者たちが私利私欲のために宗教を利用していること、宗教の偽善性について書いている。(1988年出版)