デーヴダース 魅惑のインド
出帆新社
鳥居 千代香 訳
原作はシャラッチャンドラ・チョットッパッドヤーイ(Saratchandra Chattopadhyay)が1917年にベンガル語で書いた小説。インドには18の公用語があるが、ほとんどの言語に翻訳され、インド中の読者の心と魂をとりこにした。映画も制作され高い評価を得ている。2002年のヒンディー語の映画は約13億円をかけ、踊り子(娼婦)の衣装はそれぞれ4百万といわれ、インド映画史上最も高価なものになった。インドの映画界で最も人気のある俳優たちが主演。本書に掲載した写真からもインド女性の衣装、豪華な宝飾品の美しさ、文化の豊かさも感じられるだろう。現在でもインドでは見合い結婚が主流である。本書には社会の掟にふりまわされる男女が描かれている。主人公の男性デーヴダースの弱さ、人間らしさが描かれている。彼の最後に涙を流す人も多い。(2006年出版)